カーリバリーの作り方

グランツーリスモスポーツ(GTSport)では、自分で自動車の外観をデザインすることができます。
デーカルというデータを使ってそれらを貼り付け、色を塗ります。デカールは最初からいくつか入っていますが、自分で作ることもできますし、誰かが作ったものから探すこともできます。

パトカーの製作

基本的な手順を説明するためにパトカーを作ってみます。
パトカーに使用するデカールは、黒白の塗り分けに使うデカールは標準登録されたものを使用していますが、マークや名称についてはユーザーが自作したデカールで飾り付けをしていきますので、「ディスカバリー」の中から事前に集めておいてください。
この作例では滋賀県警の文字やエンブレムを使っていますが、警視庁ならいつくも登録されていますので、すぐに見つかると思います。
使用しているスクリーンショットは25%サイズで表示していますが、クリックすると画像のみ大きく表示します。画像を開いたらブラウザの戻るボタン(前画面)で戻ってください。

①台車の選択と塗装

リバリーエディターからカーリバリーの新規デザインを選びます。
車体を選んで、カーリバリーの作成画面に入りましょう。
今回はダイハツのコペンを台車にします。元の色はなんでも構いません。
基本画面が現れたら、画面下のメニューからペイントを選択し、車体を黒に塗ります。
最初はオールペイントで全体に色が適用されます。
ボンネットとサイドミラーは白で塗ります。
車種によってはリアウイングやその他の項目があります。
リアウイングがあれば白にします。
その他の項目はエアロパーツなど車体の下側にあることが多いので黒にします。

基本画面に戻りましょう。

②デカールの貼り付け(基本操作)

画面下のメニューからデカールを選択すると編集画面に変わります。 画面左の編集エリアからボディを選択するとカーソルが右のレイヤーメニューに飛ぶので、「レイヤーの追加」を選択します。

ボディは上半分を白にしたいので、デカールのカメラ(貼り付け位置)は「ルーフ」を選択します。
画面下にレイヤーの編集メニューが出ているので、真ん中の「プロジェクション方法」を選択します。
プロジェクション方法を「カメラに合わせる」に切り替えます。デフォルトは「面に合わせる」になっています。
レイヤーの編集メニューに戻ったら、右のアイコン「デカールを選択」を使います。
デカールのカテゴリーが表示されたら「シェイプ1」の中から正方形(シェイプ01-05)を選びます。
色はデフォルトで白になっています。
正方形を大きく広げます。
ひとまず見える範囲の黒色が全部覆われるように白いシェイプを広げます。

デカールの移動はコントローラのLスティックで行います。
コントローラのRスティックを動かすとデカールのサイズが変わります。
L1ボタンを押しながらRスティックを動かすと上下で縦方向、左右で横方向に伸び縮みします。
上からカメラに合わせてデカールを広げると車体の上半分まで覆うことができました。
カメラを動かして塗り過ぎがないか確認します。車体のリア側を見ると車体の継ぎ目を超えているのがわかります。
今回は車体の継ぎ目を境にして黒と白を分けたいと思いますのでデカールを大きくし過ぎました。

カメラの移動はR1ボタンを押しながら左右のスティックを動かします。拡大縮小はR1ボタンを押しながらL2、R2を使います。
フロント側も見ておきましょう。こちらはちょうど車体の継ぎ目に合わせたようにデカールの端が届いています。
ちょうど良い位置にあるのですが、今回はリア側の状態を優先に考えて次の処理をします。

ルーフからカメラに合わせてデカールを貼った場合、周囲がギザギザになったり薄くなったりしてきれいにならないので、あまり当てにせず大まかに色が塗れていたらよしとします。
画面下のレイヤー編集メニューから左端にあるプロジェクションの範囲を選びます。

プロジェクションの範囲はデカール周辺の調整が可能です。
角度制限と深度制限がありますが、車体表面の凹凸に対して表示範囲を設定しています。
角度は面の角度が違う場合に、深度は面の奥行きに対してという感じです。はみ出しが気になる時に使っています。
デカールのプロジェクション範囲を-1に設定します。
デカールが寸足らずになりますが、細部は車体の継ぎ目に沿ってデカールをいくつも貼って行きます。
もちろん、デカールのサイズを小さくしても構いませんが、カメラに合わせてデカールを大きく広げているので、周辺部の微妙な加減が難しくなっています。なのでプロジェクション範囲で微調整しています。

③デカールの貼り付け(左側面)

下準備ができたので、まずは左側面から仕上げていきましょう。
レイヤの追加でカメラを「左」にします。
デカールはシェイプ1の中から「シェイプ01-01」を選びます。
デカールを広げてドアの上半分が白になるようにします。
この時、左右は前輪と後輪の間の範囲だけに広げます。
フロント側とリア側は別のデカールを使って調整します。1枚のデカールで一気にやらない方がきれいに仕上がります。
フロントのヘッドライト周りを処理します。
レイヤーを追加して、カメラは「フロント」にします。
フロント側から継ぎ目を確認すると一直線に見えますので、プロジェクション範囲を「カメラに合わせる」に切り替えます。 このように車体に丸みがある場合、デカールがその影響を受けて曲がってしまうのを避ける場合に、「カメラに合わせる」のが有効です。
しかし、逆に車体の曲面に合わせてデカールを波打たせたり、曲げたりしたい場合には「面に合わせる」のがいいでしょう。
デカールは先ほどと同じ「シェイプ01-01」を使います。
ヘッドライトの真ん中を横切っている車体の継ぎ目に沿ってデカールを貼り付けます。
カメラを拡大してデカールの角度も微調整します。
車体がタイヤに合わせて円を描くように折れ曲がっています。
車体の継ぎ目もそこで角度を変えています。
正方形(シェイプ01-05)のシェイプを貼りましょう。
同じ色が重なっているとデカールを動かした時にどこにデカールがあるのか分からなくなるので、予め色を変えておくと作業がしやすくなります。

画面下のレイヤー編集メニューの左から3つ目が色の変更メニューです。
デカールの位置合わせが終わったら色を白にします。

④リア面の試行

左側面のリヤ側を処理する前に、先にリヤ面を確認しておきます。
今回はトランクの下のラインに沿って大きなシェイプで一気に処理できそうに見えたので、一度試してみます。
結果としてはうまく行かないことが分かったので、⑤まで飛ばしてもらっても構いません。
プロジェクション方法で「面に合わせる」にして、シェイプ01-01を拡大して貼ってみました。
トランクの曲面には合ったのですが、側面に進むと極端に下方向へ曲がってしまいました。
これは失敗として取り消します。(レイヤーの破棄または削除)
プロジェクション方法を「カメラに合わせる」にして、シェイプ01-01を貼っています。
トランクの面に合わないため中央ではみ出してしまいます。
これも失敗です。
側面の辺りはきれいにシェイプが行き届いているようですが、タイヤに近いところで隙間があります。
この隙間を埋めるのにデカールが必要になるので、無理してここまで一つのシェイプでやらなくてもいいことが分かります。 このレイヤーも一旦破棄します。

⑤デカールの貼り付け(リア面)

ここからはデカールの貼り方のメニュー操作については簡単に説明します。

新しいレイヤーを追加して、シェイプ01-01を貼ります。
分かりやすいように色は薄いピンクになっています。トランクの真ん中から端の部分(左半分)に対して、デカールを貼りました。
テールランプの近くですが、継ぎ目の中に色がはみ出しています。デカールの角度を変えるだけでは調整できませんでした。
デカールがトランクの角度とうまく合っていないので、基本的にはデカールを別にするのも一つの方法です。
今回はプロジェクション範囲の設定をしてみます。
角度制限を-2に設定しました。

テールランプの奥へと続く面にも多少の影響がありましたが、今回はよしとします。
そこが気になる場合は、デカールをもう一枚貼るしかありません。

調整が終わったら色は白に戻します。
レイヤーの編集メニューで左から2つ目の「レイヤー操作」を選択します。
レイヤーオプションが表示されたら「反対面に複製」を選択します。
(左の画面は選択前です)
リア面の右側に同じシェイプが貼られました。

⑥デカールの貼り付け(左側面のリア側)

テールランプの左側にシェイプ01-01を貼ります。
車体の継ぎ目に沿って配置します。
タイヤの輪に沿った部分に正方形のシェイプ01-05を貼り付けます。
作業中に色を変えたレイヤーは白色に変更します。
これで左側面の車体の白塗りは出来上がりです。
全体を見て作業漏れがないか確認しておきます。

⑦デカールの複製(左側面から右側面へ)

左半分が出来上がったら、右半分はデカールを複製するだけになります。

複製したいレイヤーを選んで、レイヤー編集メニューの「レイヤー操作」を開きます。
レイヤーオプションの中から「反対面に複製」を選びます。
右側面に画面が切り替わり、レイヤーが貼り付けられたことが分かります。
残りのレイヤーも「反対面に複製」をして右側にデカールを貼り付けていきましょう。

複製されたレイヤーは元のレイヤーの上に作られます。
レイヤーの並び順を変えたいときは、レイヤーの移動で動かします。
レイヤーを選択するリストの上で△ボタンを押すとメニューが出ます。

⑧デカールの貼り付け(ボンネット)

ボンネットにデカールを貼ります。
これ以降の作業では、ユーザー自作のデカールが登場します。事前に必要なデカールは集めておいてください。
警視庁関連の物はいくつもシェア(登録)されていますので、デカールの検索をして事前に入手しておいてください。
検索キーワード「police」でいろいろ出てくるかと思います。
今回はボンネットを白に塗ったので、黒の山型シェイプを使います。
これは自作のシェイプでシェアしている物です。→リンク

専用のデカールがない場合に、最初にやっていた方法も紹介します。
ボンネットを黒で塗ります。
白の丸いシェイプ(シェイプ01-09)を2つ貼って曲線を作り出します。大きめに作るのがコツです。
1つ目を右奥に置いて大きさを調整つし、それを反対面に複製すると左側から円を描いてくれます。
微調整が面倒ですが、山型のシェイプが入手できない場合はこの方法で対処してください。
旭日章のデカールを貼ります。(検索で入手)

⑨自作またはシェアされたデカールの貼り付け

ここからの作業は標準登録のデカールでは作業を進められません。
作業のコツを紹介できればと思いますので、お付き合いください。

側面にエンブレムと名称を貼ります。(自作)
「滋賀県」を貼ったら隣に「警察」を貼りたいのですが、大きさと位置を揃えるために「滋賀県」のデカールを複製します。
複製したレイヤーのデカールを「警察」に入れ替えます。

同じサイズで製作されたデカールは「デカールの入れ替え」をすると同じ位置に同じサイズで重なるので、分割されたデータを組み合わせるのに使用されています。
デカールの入れ替えは、レイヤーの一覧で△ボタンを押すとメニューが表示されます。
「POLICE」の貼り付け。
エンブレムは詳細データに張り替えています。(自作)
アルファベットは1文字ずつ標準登録されていますが、車体の曲面のせいで1つ1つ向きや形が曲がってしまうため、ワード単位でシェアされたデカールを使う方がきれいです。
左側面に貼ったデカールを右側に複製します。
「滋賀県」と「警察」のデカールの位置を入れ替えます。
リアに「滋賀」と「県警」を貼るための準備として、方眼のデカールを仮に配置します。(自作、シェア)
「県警」のサイズを調整して配置したら、方眼のデカールもそれに合わせて大きさを調整しておきます。
方眼の位置に合わせて「滋賀」のデカールを貼り付けます。
「県警」を複製してからデカールの入れ替えをすると、上下の位置は同じですし、文字サイズも同じなので横移動だけで位置合わせができます。
方眼のデカールは不要なので、未表示にしておきます。
レイヤーを削除しても構いませんが、デカールを入れ替えたり文字のサイズを変更したくなった時に使えるので残して置くことにしました。
また、このような未表示のレイヤーを使って、レイヤー一覧の区切りの印として使うこともあります。
全体の確認です。
クルクル回して必要なデザインを確認します。
ルーフにも文字を入れます。
ベースに方眼を置いて「滋賀」「県警」を貼ります。
ルーフは正面に向けてデカールを配置する場合、デカールを90度回転しなくてはなりません。
回転機能は目分量でしか動かせないのでガイドになるデカールを置いて作業します。
リアにデカールを足しました。
左側面にもデカールを1つ足しました。
右側面にもデカールを1つ足しました。
完成しました。
やり残しがないかクルクル回して確認します。

⑩リバリーの保存とシェア

デザイン名をつけます。
カスタムカラーチップは画面右上にある四角い色の表示です。
今回は2色タイプで、黒と白で登録しました。
設定ができたら保存します。
アップロードをすると自作のリバリーを使うことができるようになります。
いいえを選んでもデータは保存されます。
リバリーをアップロード中・・・
アップロードしたリバリーはシェアすることができます。
シェアしたリバリーは他のユーザーに使ってもらうことができます。
シェアするときは検索できるようにキーワードを3つまで入れることができます。
タイトルやコメントも入力できます。
OKを押すとリバリーがシェアされます。
リバリーエディターを終了します。
シェアされたリバリーはこのような状態で登録されます。

ブログにて自作デカールの作り方を紹介しています。→gooブログ

公式サイト

グランツーリスモSPORT公式サイト

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